
北国ではよく見られる「玄関フード」。
風除室とも呼ばれますが、玄関を風や雪から守ってくれる役割があります。
今回は、そんな玄関フードについて
・玄関フード(風除室)とは?
・玄関フードのメリット5つ
・玄関フードのデメリット3つ
・玄関フードの種類
・玄関フードのリフォーム価格の相場
・玄関フードを設置した人の感想
以上をご紹介していきたいと思います。
玄関フードは後付けもでき、お洒落な見た目のものも販売されているので
こちらの記事を読んで、是非参考にしてみてくださいね。
1.玄関フード(風除室)とは?
「玄関フード(風除室)」とは、玄関をガラスで覆うようになっており、風よけや雪よけ等の寒さ対策として設置されてるものをいいます。
北国の戸建の玄関にはこのような玄関フードがよく見られ、風除室とも呼ばれています。
玄関フードは、北海道をはじめとした東北地方や、日本海側などの比較的気温が低い降雪地域でよく採用されています。
家の外側と内側の境目である玄関ドアの外側にもう一つ空間を作ることにより、室内の断熱性を高めるという効果があるんです。
このガラスの囲いがあるかないかで、外からの冷たい風が室内へ侵入するのを防ぎ、室内の暖かい空気を玄関ドアから外に逃さないようにしてくれるので、玄関の寒さが大きく変わってきます。
また、降雪地域では一晩で何十cmもの雪が降ることがありますが、そんな時、玄関フードがあれば積雪のために玄関ドアが開けられないといったトラブルを防ぐこともできます。
玄関フードの種類によっては、オプションで便利な設備を追加することができるので、多種多様に使うことができるんですよ。
玄関フードには、様々なメリットがありますが、具体的な内容は次の章でご紹介していきます。
2.玄関フードのメリット5つ
玄関フードは、様々な問題を解決する優れものです。
玄関フードのメリットを4つ+その他をまとめてみました。
2-1.断熱効果アップ
一番のメリットは、室内の断熱効果を高めるということです。
理由として、玄関フードは、玄関ドアに直接冷たい風が当たるのを防いでくれるためです。
特に冬場は、冷たい外気が室内に侵入し室内の温度を下げてしまう大きな原因が玄関ドアなんです。
また、玄関フードには、ドアの開閉時に外からの風・ホコリ・花粉・雪・雨といったあらゆるものの侵入を防ぐ効果もあります。
2-2.積雪によるトラブル防止
玄関フードは、積雪によるトラブルを防ぐことができます。
積雪によるトラブルとは、降雪地では頻繁に大量の雪が降ります。
そんな時、玄関ドアや窓が雪によって開かなくなってしまうことがあるんです。
降雪地域にお住いの方は、朝起きて外に出ようと思ったときに雪でドアが開かないという経験を、一度はしたことがあるのではないでしょうか。
このような、雪害を防いでくれるのが玄関フードです。
2-3.玄関ドアの劣化防止
玄関ドアは、外に面している箇所ですので外からの影響を直接受けてしまいます。
また、1日に何回も玄関ドアを開閉するご家庭も多いと思います。
風や雨、雪の影響だけでなく、台風や日頃の開閉で傷みやすいのが玄関ドアなんです。
玄関フードは、玄関ドアの周りをぐるっと囲ってくれるので、玄関ドアを風や雨、雪から守ってくれるんですよ。
2-4.郵便受けからの水漏れ防止
郵便受けを玄関ドアや、玄関の横の壁に設置している住宅がほとんどですが、こちらも玄関フードで守ることができます。
郵便受けは壁やドアに穴を開けているため、雨や雪の侵入を完全に防ぐことはできません。
また、冬場は、冷たい外気と暖かい室内の空気がぶつかり、結露ができやすくなってしまうんです。
このような水漏れや結露を防ぐには、玄関フードが非常に有効です。
オプションで、玄関フードにポストを設置することもできますが、その場合は水漏れの対策をすることをおすすめします。
2-5.物が置ける等
・物が置ける
➡玄関フードは、雨風を防ぐことが出来るので、ちょっとした物を置いておくのに便利です。
ごみや、雪かきの道具、小さなお子様がいる家庭ではベビーカーなど大きくてかさばるものや、すぐに使いたいものを置いておくことができます。
盗まれる心配がある人は、オプションで玄関フードに鍵をつけることもできます。
・玄関の中に雪、雨が侵入しない
➡玄関の前で家の鍵をカバンから探したり荷物を運び込むときなど、玄関フードがあれば、天気によらずゆっくりできます。
雨や雪が降っている日に家を出入りすると、どうしても玄関から室内に雨や雪が吹き込んできてしまいますよね。
そんな時に玄関フードがあれば、室内に雨や雪が侵入しません。
・玄関ドアが風の影響を受けないため、指を挟む心配がない
➡多くの玄関ドアは、ある程度重さがありますが、台風などの強い風の時はドアが風の影響を受けやすくなってしまいます。
特に小さいお子様は力が弱いため、指を挟んでしまうなど思わぬ事故に繋がりかねません。
玄関フードは、玄関を囲ってあるため、そのような心配を減らすことができます。
・虫の侵入を防ぐ
➡玄関や窓など、隙間から室内に侵入してくる虫の対策にも玄関フードは効果的です。
玄関フードで玄関を二重にできるため、虫の侵入を減らすことができます。
3.玄関フードのデメリット3つ
ここからは、玄関フードのデメリットを3つご紹介していきます。
玄関フードをつけたけど、思ったよりもデメリットが気になる!ということにならないように、玄関フードのリフォームを検討している人はデメリットも知っておきましょう。
3-1.コストがかかる
玄関フードは、相場価格で10万円〜と決して安くはなく、高額になると40万円以上かかる場合もあります。
また、夏場の熱気がこもらないように換気扇や網戸をつけたり、防犯性を高めるために鍵などをオプションでつけるとそれだけ価格が高くなります。
3-2.結露しやすい
玄関フード内は外気温と室内の温度差によって結露ができやすくなる場合があります。
対策として、結露のできにくいガラスを選んだり、オプションで換気扇を設置したりすることができますが、価格は高くなってしまいます。
玄関フードは気密性が高いため、仕方のないことではありますが、結露ができてしまい気になる人は換気扇や設置時に結露のできにくいガラスを選ぶことをおすすめします。
3-3.夏は熱が篭りやすい
玄関フードは気密性が非常に高いため、夏場は熱気が篭りやすいです。
家の中はエアコンで涼しくても、玄関を出て外を出るまでの玄関フードの中が1番暑いということも珍しくありません。
対策としては、結露と同じように、熱を通しづらいガラスを選ぶことや、換気扇をつけることがあげられます。
元々、玄関が日の入りづらい場所にあったり、北向きの玄関では必要ない可能性が高いですが、南向きの玄関で日中は陽の光がよく当たる場所に玄関がある場合はオプション等で対策することをおすすめします。
4.玄関フードの種類
気密性が高く、防寒・断熱効果を期待できる玄関フードは、4種類あります。
玄関フードは、建物の外壁に対して玄関の位置がどこにあるかによって設置する種類が変わってきます。
4-1.L型
「L型」の玄関フードは、建物の奥まった場所にある玄関に対してL字型で設置するタイプのことをいいます。
この「L型」では壁2面を追加します。
メリットとしては、天井や一部の外壁を
そのまま利用することができるため、比較的価格を抑えることができるという点です。
4-2.I型
「I型」は、玄関ドアが奥まった場所にある場合に両サイドの外壁に合わせて設置するタイプの玄関フードです。
天井や両サイドの建材が必要なく、追加するのは壁1面のみで済むため、リフォームをする場合、4種類の中でもっとも価格を抑えることができる傾向があります。
4-3.外付けI型
「外付けI型」とは、玄関ドアが外壁と並行・フラットにある場合に、天井と両サイドの壁も新たに設置するタイプの玄関フードのことです。
「I型」と比べ、天井や両サイドの壁の建材と工事が追加されるため、「I型」よりも価格相場は上がります。
4-4.U型(C型/コの字型)
1番価格相場が高い「U型/C型」は玄関の場所が建物の角にあり、さらに玄関が奥まった場合に設置するタイプの玄関フードです。
玄関が奥まっているため、天井や庇(ひさし)を利用して設置することができますが、他の種類の玄関フードと比べると必要になる建材が多いため、価格が高くなる場合が多いです。
5.玄関フードのリフォーム価格は100,000円〜
4種類の価格相場をあらかじめ把握し、予算を決めるのがおすすめです。
玄関フードはどのような形がいいか、費用はどれくらいかかるのか、リフォーム会社に相談しながら決めていくといいでしょう。
5-1.玄関フードの種類別価格
4種類の玄関フードの価格相場は以下の通りです。
1番価格を抑えられるタイプは「I型」、1番価格が高くなるタイプは「U型/C型」です。
もちろん、玄関フードにもメーカーによって特徴が違ってきますし、LIXILやYKKなど好みのメーカーによっても価格が変わってきます。
特に、LIXILは快適さと見た目のお洒落さで人気なメーカーです。
詳しくはリフォーム会社に問い合わせてみてくださいね。
5-2.玄関フードのリフォームをするときのポイント
いざ玄関リフォームをするとなった時に気をつけてほしいポイントを2つご紹介していきます。
5-2-1.高齢者・赤ちゃんがいる場合
玄関フードのドアは、開き戸タイプと引き戸タイプがあります。
高齢の方が住まわれている場合や、小さいお子様がいるご家庭では、引き戸タイプがおすすめです。
車椅子やベビーカーは多少の段差でも引っかかってしまい、小さなストレスになってしまいます。
レールがない引き戸タイプや、力を入れなくても開閉できるタイプの商品もありますので合わせて検討してみてください。
5-2-2.結露や強風、熱気の対策
外気の影響を受けやすい玄関フードでは、寒暖差によって結露ができやすくなります。
また、夏場は日差しで暑くなりすぎるため、網戸や換気扇をつけたり、遮熱ガラスを検討するのがおすすめです。
また、立地によっては強風の影響を受けやすくなってしまう場合もありますので、その場合は、厚みのあるガラスを採用すると安心でおすすめです。
6.玄関フードを設置した人の感想
最後に、実際に玄関フードを設置した人の感想をまとめてみました。
【良い口コミ5件】
口コミや感想を見てみると、玄関フードを設置して満足!快適!というお声が非常に多かったです。
反対に、マイナスな意見の口コミも何件かありましたのでまとめてみました。
【悪い口コミ3件】
7.玄関フードのリフォームを検討している方へ
玄関フードは、防寒対策やドアの劣化対策などできますが、設置する費用がかかるため、設置する前によく調べてから検討しましょう。
最近では、高気密・高断熱の住宅も増えてきており、玄関フードはなくても寒くないという家も多いです。
ですが、玄関フードの効果は寒さ対策だけではないため、「玄関フードは本当に必要か」「リフォームするならどんな玄関フードがいいのか」についてお住まいの地域に合わせて決めるのもおすすめです。
実際にどのような玄関フードがいいのかある程度決まったら、リフォーム会社に見積もりをお願いしましょう。
見積もりは1社だけでなく、何社かに依頼するのがおすすめです。
8.まとめ
今回は、「玄関フード」について、
・玄関フード(風除室)とは?
→玄関をガラスなどで覆い、風や雪から玄関を守る設備のこと
・玄関フードのメリット5つ
→①断熱効果アップ
②積雪によるトラブル防止
③玄関ドアの劣化防止
④郵便受けからの水漏れ防止
⑤物が置ける等
・玄関フードのデメリット3つ
→①コストがかかる
②結露しやすい
③夏は熱が篭りやすい
・玄関フードの種類
→L型・I型・外付けI型・U型
・玄関フードのリフォーム価格の相場
→約100,000〜400,000円(種類による)
・玄関フードを設置した人の感想
以上をまとめてみました。
参考になれば嬉しいです。
玄関フードは、防寒対策や積雪対策など様々なメリットがあります。
お悩みの方は、是非玄関フードのリフォームを検討してみてくださいね!
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