無落雪屋根の種類やメリット・デメリット、おすすめポイントを解説!

毎年億劫な冬の雪下ろし。
どうにか屋根の雪下ろしをしなくても良いようにしたい!
願っている方は多いのではいのではないでしょうか。

そんな方におすすめなのが「無落雪屋根」

降雪地域でよく見かけるフラットな屋根は
雪下ろしの作業がいらない仕組みになっています。

無落雪という名前の通り、落雪もないため、
様々な危険を回避することもできるんです。

そのため、最近では北海道や東北にかけて
無落雪屋根が主流になってきています。

今回は、無落雪屋根って何?種類や気になるメリット・デメリットを
徹底的に解説していきます。

1.3種類の無落雪屋根のそれぞれおすすめな人


無落雪屋根には3種類あります。
それぞれおすすめな人を表にまとめました。

【無落雪屋根の方式とおすすめな人】

スノーダクト方式


屋根の中央に向かって勾配があり、
中央には溶けた雪や雨水を排出するダクトがついています。

フラットルーフ方式

屋根がほとんど平らで陸屋根とも呼ばれており、
僅かに傾いている方向へ太陽光で溶けた雪が流れていく方式です。

勾配屋根方式

三角屋根などに雪止めを設置し、落雪を防ぐ方法です。

2.無落雪屋根のメリット5つ


厄介な雪下ろしから解放される無落雪屋根には、沢山のメリットがあります。

2-1.【最大のメリット!】雪下ろしをしなくていい


無落雪屋根にする最大のメリットはなんと言っても
厄介な雪下ろしをしなくても良くなることです。

また、厄介なことから解放されるだけでなく同時に
危険からも解放されるんです。

悲しいことに、毎年雪下ろしに伴う事故が非常に多く、
降雪地のニュースでは頻繁に死亡事故が報道されています。

屋根の雪下ろし作業中に足を滑らせ、屋根から転倒・落下をしてしまったり
はしごに乗って屋根の雪下ろしの作業中にバランスを崩してしまったりと
屋根の雪下ろしには常に危険が伴います。

転倒・落下のリスク回避のためにも
屋根のリフォームは非常におすすめです。

2-2.落雪による事故の危険がなくなる


転倒・落下の事故だけではなく、屋根に積もった雪が落ちてきて
雪に埋まってしまったり、氷柱や一度溶けて、再度凍ってしまった巨大な氷が
屋根から落ちてくることも珍しくはありません。

そもそもスノーダクト方式やフラットルーフ方式は、
屋根に雪をとどめておく方法になるため、このような事故の防止にもなります。

また、勾配屋根方式は三角屋根のままだと
積もった雪が滑り落ちてきてしまいますが、
雪止めを設置することで落雪の危険を回避することができます。

2-3.空いた土地を有効活用できる

除雪や雪下ろしをするためには基本的には敷地内や建物の周りに
雪を捨てるスペースを確保しなければなりません。

ですが、無落雪屋根は屋根から雪が落ちてこないので、
今まで雪で埋まっていたスペースを有効活用することができます。

駐車場を広く使うこともできますし、
落雪によりドアが開かない。なんてこともなくなります。

2-4.最上階の部屋が広くなる


無落雪屋根の中でもフラットルーフ方式は別名「陸屋根」ともいいますが、
陸屋根の場合、三角屋根の住宅に比べて
最上階の部屋を広く使うことができます

三角屋根の場合、最上階を物置や屋根裏部屋として
有効活用している住宅が多いですが、陸屋根の場合、
天井が平らなため、住宅のスペースを最大限活用できます。

特に、2階を広く使いたい人や、
最上階を居住スペースとして使いたい場合は陸屋根がおすすめです。


2-5.お洒落な外観にできる


フラットな屋根の住宅は、三角屋根の住宅に比べて
外観がモダンでスタイリッシュな印象をもたらしてくれます。

また、すっきりとした外観でビルのような雰囲気もあるため、
見た目をクールにしたい、お洒落な外観にしたいという人には
フラットな屋根が向いています。

3.無落雪屋根の注意点3つ


厄介な雪下ろしから解放される無落雪屋根ですが、
いくつか注意するポイントがあります。


3-1.建物への負荷がかかるため、雨漏りがしやすい


無落雪屋根の1番のデメリットは
屋根に積もった雪による建物へのダメージです。

無落雪屋根は雪を屋根に留めておくため、
雪の重さで屋根に負荷がかかりますし
重さに耐えられなければドアや窓が開かなくなってしまいます。

このような事態を避けるためには、
雪の重さに耐えられる無落雪屋根の施工ができる業者に
屋根のリフォームを任せることが重要になります。

3-2.ダクトが詰まりやすいため、定期的なメンテナンスが必要

無落雪屋根の場合、重労働の雪下ろしはしなくてもよくなりますが、
定期的なメンテナンスが必要になってきます。

特に、無落雪屋根の主流のスノーダクト方式は、
屋根の中央にあるダクトに飛んできたゴミや枯葉が詰まることが多いため
1年に1回ほど点検をするのがおすすめです。

ダクトが詰まってしまうと、せっかく溶けた雪が流れなくなってしまい、
屋根の上に水が溜まってしまいます。

屋根の上に水が溜まってしまうと
行き場のなくなった水は天井や壁などに染み込み
建材を傷める原因にもなってしまいます。

また、フラットルーフ方式でも定期的に雨漏りの点検が必要です。

勾配屋根方式では、雪止めが劣化していないか
雪が降る前に必ず確認しましょう。

3-3.屋根裏部屋が作れない


子供の遊ぶスペースとして、収納スペースとしてや、
近頃では大人の秘密基地として屋根裏部屋に憧れる人も多いと思いますが、
無落雪屋根には屋根裏部屋が作れません。

屋根裏部屋には、

天井高が1.4m以下であり階下の面積の2分の1以下の広さで、
原則として梯子などが固定化されていない

という規定があります。

無落雪屋根ですと、2階部分もしくは3階部分の天井が
平らなため、どうしても屋根裏部屋のような収納場所や

スペースが欲しいという人は屋根裏部屋ではなく、
ロフトを設けるのもおすすめです。

4.無落雪屋根の強度は積雪2mが一般的


積もった雪を屋根から下さないということは、
屋根や建物自体の強度がしっかりしていないといけません。

一般的な木造の住宅では、屋根の積雪1mを想定した強度になっていますが
その倍の積雪2mの重さに耐えられる強度であれば
雪下ろしをしなくても大丈夫だと言われています。

新築で無落雪屋根を検討する場合も、今お住まいの住宅のリフォームの場合でも、
お住まいの地域の降雪量をふまえて、どの方式の無落雪屋根がいいか、
積雪に耐えられる屋根と建物かをきちんと業者さんと打ち合わせしましょう。

特に、リフォームの場合は、想定する積雪に耐えられるように
屋根だけではなく建物自体の強化が必要になることもあります。

4-1.建物の強化が必要な理由とその対策


住宅を積雪2mの重さに耐えられる強度にするためには
建物自体の強化が必要な場合があります。

積雪1立方メートルあたり重さは約100kg、
圧縮された雪だとその重さはなんと最大で500kgにもなるんです。

もし、屋根や住宅自体が雪の重みに耐えられなかった場合、
雪の重みでドアや窓が歪んでしまい、開閉が困難になったり、
天井の陥没や、建物の歪みから雨水が住宅内に染み込んできたりと
悪影響を及ぼす可能性が非常に高いです。

条件はさまざまですが、建物の強化が必要なケースは
築年数が古かったり、木造住宅の場合が多いです。

耐久壁を補強したり、柱の接合部分を金具で補強したりといった、
対策が必要になることがあると覚えておきましょう。

5.無落雪屋根は屋根材選びが重要!
   おすすめはガルバリウム鋼板

                            ※ガルバリウム鋼板

5-1.屋根材選びが重要な理由


降雪量の多い地域では、『
雪に強い屋根の条件』として

・雪の重みに耐えられること
・吸水率が低く、雨水が建物の中に入り込みにくいこと

があげられます。

これらの条件から豪雪地帯では重たい雪に耐えられる屋根材として
金属が主に使われており、全体の約7割を占めています。

5-2.おすすめはガルバリウム鋼板


トタンは日中の太陽で屋根に積もった雪を溶かし、

雪が屋根から滑り落ちやすいという特徴を持っているため、
雪国では一般的に使われている屋根材でした。

ですが、近年主流になりつつある無落雪屋根は
屋根に雪をのせたままにしておくため、
トタン屋根では強度が足りなく、潰れてしまいます。
そこで、近頃人気な屋根材が「ガルバリウム鋼板」

ガルバリウム鋼板とは、今までのトタン(亜鉛メッキ鋼板)にアルミを加えて
強くしたものを言います。

このように従来のトタン屋根から多数メリットのある
ガルバリウム鋼板へとシフトしてきていますが、
いくつかデメリットもあります。

ガルバリウム鋼板は錆びにくく、耐震性・耐熱性に優れた屋根材ですが
防音性が低いことが1番大きなデメリットです。

雨が屋根に降る音は、特に屋根に1番近い部屋(2階や3階)に響いてきます。

そこに寝室があると夜、雨音がうるさくて眠れないといった悩みに
発展してしまう可能性もあります。

気になる人はオプションで防音材をつけるか、
静かに過ごしたい寝室や書斎などは1階部分に持ってくるなど
工夫してみるのもおすすめです。

6.無落雪屋根の相場は100〜300万円


雪下ろしの必要がなくなる無落雪屋根の相場ですが、
100〜300万円ほどと使用する材料や施工する範囲によって
大きく異なってきます。

                                 【無落雪屋根の相場

先ほどご紹介したガリバリウム鋼板にもいくつか種類があり、
亜鉛の量や鉄板の厚み、そして塗装の種類によっても値段が変わってきます。

工務店や施工会社によっても多少の金額の差が出てくるため、
まずはお近くの工務店等にお見積もりをお願いしてみるのもいいと思います。

7.【ポイント3つ】無落雪屋根リフォームの流れ

リフォームの流れは、↓このような流れになります。

7-1.STEP1:リフォーム会社を選ぶ


実際にリフォームをしようと思ってリフォーム会社を検索すると
リフォーム専門会社から、大手ハウスメーカー、工務店など
沢山の業者さんがヒットすると思います。

沢山ありすぎてなかなか選べない…という人は
以下の4つのポイントを抑えるようにしましょう。

例えば、屋根のリフォームをしようと思った時、
その業者さんが過去に屋根のリフォームをどれだけ行ってきたか、
自分の希望する方法で工事可能かどうかを調べる必要があります。

会社のHPなどを見ると施工例の写真が掲載されていることがありますので
気になるリフォーム会社のHPは必ずチェックしましょう。

そして、希望に沿ったプランを提示してくれるということも
非常に重要なポイントです。

7-2.STEP2:見積もりを依頼

次に、気になる会社が見つかったら、見積もりを依頼しましょう。

要望を細かく聞いてくれ、メリットだけでなく、
デメリットや追加工事の可能性、ローコストのプランも合わせて
提示してくれる会社であるかも気をつけるべきポイントです。

屋根ひとつリフォームをするにしても、屋根材の機能面だけでなく
外観の雰囲気や予算など、どこに比重を置くかは人それぞれですよね。

気になるリフォーム会社をピックアップしてみたら
まずは無料の見積もりをお願いしてみて、
必ず複数の会社から見積もりをとるようにしましょう。

7-3.STEP3:見積書の確認・リフォーム会社と契約

複数の会社から見積もりが取れたら、
見積書の内容は細かく記載されているか必ず確認しましょう。

見積もりには専門用語が多く使われています。

リフォーム後に追加費用を請求されてしまったり、
施工不良がおきないためには見積もりの段階で
わからないことをなくしておくことが重要です。

7-4.STEP4:リフォーム開始


納得のいく見積もりになったら、いよいよリフォームスタートです。

施工期間や施工中の注意事項は事前に確認しておきましょう。

大掛かりなリフォームやリノベーションでは
一時的に引っ越しが必要な場合もありますので気をつけましょう。

戸建ての場合、工事をすると埃や騒音でご近所さんに
ご迷惑をかけてしまう場合があります。

リフォームが始まる前に挨拶を済ませておくことも大切です。

7-5.STEP5:リフォーム終了後、引渡し


リフォームが終了したら、見積もりと相違がないか、
傷はついていないか、製品に不具合はないか
担当者と一緒にしっかり確認しましょう。

最後に、施工完了確認書等にサインし、保証書を受け取ります。

8.おすすめのリフォーム会社は太田建匠


満足のいくリフォームをするためには、リフォーム会社選びが
1番大切になってくると言っても過言ではないです。

そこでおすすめなのが、当ブログを運営している太田建匠株式会社。

【屋根のリフォームなら太田建匠がおすすめ!】

当ブログを運営する「太田建匠株式会社」は、
1996年設立以来、住宅に関する沢山のお悩みを解決してきました。

その数なんと、年間500件以上!

多岐に渡り、様々なリフォームに携わってきた実績があります。

なんと、屋根の工事だけでも毎年約30〜40件ほどのご依頼を受けております。

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そんなお客様のために、リフォームのプロが
おすすめなプランをご提案させていただいております。

住宅のことで何かお困りの際には
小さなことでも大きなことでもお気軽にご連絡ください。

住まいを丸ごとOKにというコンセプトのもと、
より良い住まいをご提案させていただきます。

 

10.まとめ


今回は、降雪地域でよく見かける無落雪屋根について
種類や気になるメリット、デメリットをご紹介していきました。

無落雪屋根には、沢山のデメリットがある中で
いくつかのデメリットもありましたね。

無落雪屋根をご検討中の方には、
家のデザインや敷地内の活用方法、そして冬のリスクを考えて
満足のいくリフォームができることを願っています。

札幌市や札幌市近郊にお住まいの皆様は
お気軽に太田建匠 株式会社までお問い合わせください。

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